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【外国人観光客】“リベンジ旅” すし・エンタメ・温泉の猿… 意外な目的も?『バンキシャ!』

春になって急増しているのが外国人観光客。バンキシャ!が各地で目にしたのは、コロナが落ち着いて「やっと日本に来ることができた」と喜ぶその笑顔だ。日本への“リベンジ旅”は、すしにエンタメ、温泉の猿とその目的はさまざまだが、中には意外な目的で来日する人もいた──。

      ◇

7日、バンキシャ!のキャスター・後呂は、東京・築地へ。

後呂アナ
「外国人観光客の方であふれかえっています。満員電車の中のようなにぎわいですね」

場外市場には、見渡す限りの外国人観光客。お目当てはもちろん、新鮮な海の幸だ。オーストラリアから新婚旅行で来たという女性は、がぶりと一口、串刺しのエビをほおばり……。

女性
「Beautiful!(すばらしい!)」

一方、ギリシャから来たという夫婦の手には、ひとつ1500円の生ウニ。初めての日本旅行で、どうしても食べたかったという。簡易のプラスチックスプーンで慎重にすくって、ひとくち…。

後呂アナ
「どうですか?」

女性
「おいしい! とても好き。甘くて、磯の風味がして、舌触りもいい。日本ではよく食べるんですか?」

後呂アナ
「これはとっても高いので、そんなに日常的に食べられるものではないんですけど…」

女性
「毎日は食べないんですね」

お次は、2年前から来日を計画していたというイタリアの男性。ようやく実現した日本旅行で、わさびに初挑戦。少々のせすぎのような気もするが、お刺し身と一緒にパクリ!

男性
「オーマイガー!」

もん絶するその目には涙がにじむ。

男性
「まだ生きてる、生き残った」

後呂アナ
「よかったあ」

さらに、男性が体験したかったのが─。

男性
「カラオケ! 今夜、カラオケに行く!」

後呂アナ
「カラオケでは、なにを歌うんですか?」

男性
「初めて行くからよくわからない。歌もうまくないけど、頑張ってくる」

      ◇

長い間、制限されていた日本への旅行。コロナが落ち着いたいま、外国からの観光客が急増している。思い焦がれた日本への「リベンジ旅」だ。 中国本土からの入国者も、4月5日から、3回分のワクチンの接種証明書があれば、陰性証明の提出が不要となった。そこでバンキシャ!は、さっそく羽田空港へ。中国・上海から来たという2人に話を聞いた。

──今回、日本に来た理由は何ですか?

男性
「こちらで、家を一軒買う予定です」

──東京にですか?

男性
「はい」

なんと、東京に家を購入するという。 浅草で出会ったのは、香港から来た大学生だ。髪形や衣装は、中国の伝統的なものだという。

──すごく、きれいですね。

女性
「ありがとう」

今回、来日した目的は「ある人」に会うこと。

女性
「午後は、羽生結弦さんのショーを見に行く予定です。そのあと、羽生さんのふるさと、仙台に行くんです」

──羽生結弦さんを追いかける旅?

女性
「ほぼ、そうなりますね」

旅の予算は2人でおよそ60万円だという。

      ◇

羽田空港で出会った中国から来た会社員の男性2人も、「ある人」に会うために来日していた。

「コンサートを見にきました」

──何のコンサートですか?

「ハマサキ・アユミ」

──マスクもあゆだ!

よく見ると、スーツケースにも浜崎あゆみさんのロゴがある。スマホの待ち受け画面には、なんと浜崎あゆみさんとのツーショット写真。13年前、香港で撮影した宝物だという。 男性2人が翌日に向かったのは、デビュー25周年を迎えた浜崎あゆみさんの期間限定ショップ。熱心に写真を撮り、次々とグッズを購入していく。ひとりの男性は、旅の予算90万円のうち、およそ半分をライブやグッズに費やす予定だという。

男性A
「全部、日本でしか買えないものです」

男性B
「とてもうれしいです」

そして、ライブ当日。2人はおよそ3年間待ちわびたこの時を満喫した。

──久しぶりに浜崎さんを見ていかがでしたか?

男性A
「とても泣きそうになりました」

──日本に来てよかったですか?

男性A
「来日できたことが信じられない気持ちです。コロナ政策が緩和されたので、日本に来られるチャンスが増えました」

「あゆ! また日本に来ます! 7月のライブで会いましょう!」

男性2人は、仲間たちとみんなで口をそろえた。

      ◇

銀座で出会ったのは、髪形から服装までそっくりな3人。イギリスから来た「三つ子」だ。

二女・レベッカさん
「私たち、ずっと日本に来たいと思っていたんです」

長女・サラさん
「すしを食べたい」

二女・レベッカさん
「温泉に入る猿を見たいです」

コロナ中に計画したという初めての日本旅行。まずはこの日、1つめの目的「すし」に挑戦した。

二女・レベッカさん
「納豆巻きを試してみたい。食べてみないとね」

そう言って箸で納豆巻きをつかむと、しょうゆに少しつけて、一口でぱくり。レベッカさんは、なるほど、なるほど…というようにうなずいた。と、そのとき、隣では別の姉妹が“天つゆ”に納豆巻きをつけている。そしてそのまま、ぱくり──。イケるようだ。 そして来日から3日がたった9日、3人は長野県の「地獄谷野猿公苑」に。ついに、温泉に入るサルと対面した。

二女・レベッカさん
「温まるために入浴しているのね。すごいね。人生でこんな光景見たことなかった」

──これを見るためにここまで来たんですよね?

二女・レベッカさん
「そうです。ミッション達成」

三つ子の姉妹は、至近距離で写真を撮り、サルの観察を楽しんだ。

二女・レベッカさん
「想像していたよりもよかった」

長女・サラさん
「すごく楽しかった。いい土産写真も撮れたし、最高だった」

それぞれの思いがつまった日本への「リベンジ旅」。ある場所では意外な現象が起きていた。

      ◇

8日、バンキシャ!は、徳島県三好市の祖谷へ。聞こえてくるのは鳥の声と水の音だけ。山あいにあるのどかな町だ。そこに現れた1台のバス。降りてきた乗客の中には外国人観光客の姿も見える。さっそく話しかけてみることにした。

──ウェアー・アーユー・フロム?

男性1:オーストラリア・シドニー。

男性2:デンマーク!

女性1:韓国からです。

男性3:ベルギーからです。

女性2:私はフランスからです。

地元の人たちは、ほら貝を鳴らし、阿波おどりで歓迎した。

──本当にひっきりなしに外国の方が。

地元住民
「いっぱい。もう、いっぱい。もう、押しかけるように来てます」

うれしい悲鳴だ。

一方、「祖谷のかずら橋」に到着した外国人観光客たちは、あまりの怖さに声もでない様子だ。かずら橋は、山で採取された植物「シラクチカズラ」を編んでつくられたつり橋で、「日本三奇橋」のひとつとして知られている。一歩踏み出しては「ミシ…」、一歩踏み出しては「グラ…」。下では川の激流が音を立てている。みな、必死に橋にしがみつき、少しずつ歩みを進めていた。

三好市の統計によると、3月に訪れた外国人観光客は3000人以上。前月のおよそ3倍に増えたという。

受付
「ヨーロッパ系はフランスの人とドイツの人。アジア系は香港がほとんど」

この日、半日ほどで77人の外国人観光客が訪問していた。フランスから来たという男性は、こう話してくれた。

「こんな秘境に来られて、とても幸せです。初めて見るもの、初めて挑戦するものに出会えましたから」
(2023年4月9日放送「真相報道バンキシャ! 」より)

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